開会 18:00〜 司会 田中 喜美子 (NPO法人 多摩川エコミュージアム理事)
かわさき多摩川博シンポジウム2013
平成26年2月28日(金) 多摩市民館 3階 大会議室に於いて「かわさき多摩川博シンポジウム2013」が開催されました。


第1部 主催者挨拶
川崎市建設緑政局  大谷雄二 局長
母なる川の多摩川は市民の共有財産として位置付けています。
川崎市の骨格となるものは、母なる多摩川であり、生田緑地を含む
多摩丘陵の緑ではないかと思います。都市の中に有って残された
貴重な緑そして、多摩川を次の世代に継承して行きたいと考えています。


NPO法人 多摩川エコミュージアム代表理事  齋藤光正
シンポジウムは毎年行っていますが、今年は少しテーマが違っています。
昨年、多摩区魅力アップ・アイデアコンテストがあり、特選に「多摩川を望める
道の駅を作ろう。せせらぎ館を道の駅のような場所にしよう。」が選ばれました。
非常に良いアイデアなのでせせらぎ館を中心に何かを考えようと云うことで
「人をつなげる森と川」「せせらぎ館を町の広場に」をテーマにしました




第2部 ソプラノ独唱
ソプラノ独唱 荒武菜穂子さん
ピアノ 福崎 由香さん
曲目
早春賦(中田 章 作曲)
たんぽぽ(中田 喜直 作曲)
むこうむこう(中田 喜直 作曲)
落葉松(小林 秀雄 作曲)



  

第3部 基調講演
「場所をつなぐ、人をつなぐ」
田中 友章氏(明治大学 理工学部 建築学科 教授)

場所から考えると、川崎市には母なる川である多摩川が流れてあり、又、過去400年間二ヶ領用水がくまなくはりめぐらされており水のつながりがそのまま人のつながりになっていました。
母なる川、丘陵多摩川の緑、こういう中で私たちは暮らしてきています。
人から考えると、川崎市は人工が増加しており、若い夫婦、親子連れの層が転入してきて活力が見られます。
場所と人をつなぐのは、ツリー状のつながりも大事であるが、網目状につながっていくしなやかさとつながりの空間を広げていく広さがこれから大事になります
網目状の点は小さいが点と点が重なって面白いアイディアを作っていくモデルとしても大事です。
周りの空間のつなぎ方、仕組みづくりが大事です。 NPO、ボランティアの人たちがこのように連携して作っていくことが大事でそういう場づくりが大事です。
このような網目状(ネットワーク型)の場づくりはどうあるべきか?公共機関の在り方についてどうあるべきかを国内外のいくつかの事例を挙げて示されました。
”生活のうるおい”、”生活が楽しい”とするためにこれらの事例では公共機関が、その運営づくりに積極的に関わりガーバメントしていくことです。
これらの例から「せせらぎ館」の活用について言えることは境目をなくして更なる広がり性を持たせることになるのではないか?
多摩川、生田緑地も元々昔から一緒にあったものが今分かれているだけなので2極としてとらえるのではなく、地域の広がりの中でとらえ、魅力的な連携の場づくりを考える必要があるのでは。 又、多摩川には水辺の楽校がオープンしており、多摩川流域との連携の中、せせらぎ館はこれらと協議会の場で運営を考えていく必要があるのではないか?
講演を聞いている来場者




第4部 今年度の活動報告
報告をするNPO法人 多摩川エコミュージアム副代表理事 升田 修二




第5部 パネルディスカッション <せせらぎ館を町の広場に>
コーディネーター
川崎 泰之氏(NPO法人DTO8代表)
パネリスト
福田 真氏
(福祉法人「はぐるまの会」法人本部)
橘 直子氏
(そらまめ保育園園長)
波多腰 太氏
(生田緑地運営共同事業体 広報主担当)
相川 拓也氏
(宿河原夏フェス実行委員長)



◆コーディネーター 川ア 泰之氏
@多摩川・せせらぎ館との現在の関わりは、昨年開催された「多摩区魅力
アップ・アイデアコンテスト」A3部門で特選受賞したことと現在まちづくりに
関わっていることもあり、今回のパネルディスカッションのコーディネーターを
引き受ける事になりました。
A今後の想いは、楽しいから続けられる、魅力的な人、先輩がいるから会社では
得られない体験もできます。
せせらぎ館に行けば魅力的な人がいる、楽しい体験ができる。そうすると人が
集まってくるのではと思います。
◆各パネリスト
□相川拓也(あいかわ たくや) 宿河原夏フェス実行委員長。
@多摩川・せせらぎ館との現在の関わりは、生まれも育ちも地元宿河原。
同級生らと力を合わせてせせらぎ館近くの河原でコンサ-トのようなイベントをやりたいと
思い、そのイベントの先輩格でもあるせせらぎ館の皆さんに相談して協力をお願いして
いったのがきっかけです。
A今後の想いは、多摩川の魅力を訴えられるように頑張りたい。
□橘 直子(たちばな なおこ)  そらまめ保育園園長
@多摩川・せせらぎ館との現在の関わりは、そらまめ保育園は市民がつくり、運営する
保育園として「NPO法人子ども未来じゅく」が川崎市で2番目に作った認可保育園です。
園児が30人名程のアットホ−ムな雰囲気で子ども一人ひとりの育ちを大切にした保育を
心がけています。園庭の無い認定保育園として多摩川はまさに自然の園庭です。
その拠点であるせせらぎ館には園児の定例散策コ-スの一つとして立ち寄らせて
遊ばさせてもらっています。
又、幼児サロン教室のイベントでは長くお世話になっています
A今後の想いは、多摩川を楽しんでいるが生田緑地のプラネタリウムの見学など先日
楽しませてもらった。せっかくの自然豊かな多摩川と生田緑地を楽しみたい。
□波多腰 太(はたごし ふとし)  生田緑地運営共同事業体 広報主担当
@多摩川・せせらぎ館との現在の関わりは、個人的には長野県の安曇野から当地に
昨年3月赴任してきたが安曇野も自然に恵まれているところであるがこの多摩区の
自然、特に多摩川の自然・生田緑地の緑は素晴らしい。
昨年7月には会社の仲間とエコカップいかだ下りに参加して多摩川の水のきれいさにも
驚いた。
多摩区のアイディアコンテストにも審査員として参加し、このせせらぎ館をまちの広場にも
1票投票させてもらった。
A今後の想いは、道の駅の起点となるとせせらぎ館をどうしていくかもっと地域の人の
アイディア・意見を聞く必要があるしぜひ皆さん出してほしい。
せせらぎ館をまちの広場にするためにはまず多摩川、生田緑地を愛してほしいし
来てほしい。
□福田 真(ふくだ しん)  社会福祉法人職員 渉外担当
@多摩川・せせらぎ館との現在の関わりは、はぐるまの会の仲間と共にせせらぎ館の
クリーンアップやイベントに参加させてもらっているし、又、農場にもせせらぎ館の
ボランティアにも多く来てもらって親交を深めてもらっている。
A今後の想いは、はぐるまの仲間たちは共に働き、共に楽しみたいという願いが
一層強い。
その仲間たちやその先輩、新たに障害で加わった仲間が一体となって今後も
その思いが果たせるようにぜひ来て触れ合ってほしい。

■パネリストから「せせらぎ館をまちの広場にするため」の提言、アイディアが
提案されました。
・多摩区魅力アップ・アイディアコンテストで本テーマ「せせらぎ館をまちの広場に」は
特選であったがまだまだ地域の人々に意見やアイディアは沢山あるはず。
掘り起こしてでも活用すべきだ。
・せせらぎ館の活用の仕方の一つは道の駅だと思う。そうするとこんな使い方、
活用の仕方があると言うアイディアが出てくるはず。
・せせらぎ館は既に多摩川の河川敷を歩いたり、走ったり、四季の風景を楽しみに
定期的に訪れたりする拠点になっている。
そうした利用者の為に休憩用のベンチや自販機、楽しさを知ってもらうための
情報発信があれば次第に利用者の一人一人、事業者や団体の連携が広がり、
まちの広場になっていく気がする。
・特に自然豊かな多摩川と生田緑地という多摩区の魅力的な観光資源を
生かすためにもその拠点となる。
せせらぎ館と生田緑地運営共同事業体の連携を深める必要がある。
・せせらぎ館の2階会議室の積極的活用。平日からの若いお母さん方の
母乳ケア教室の開催。
結果的にここに来ることによって親子に多摩川の自然を知ってもらうことができる。
・生田緑地口、多摩川口という地名の出入り口名をもつ登戸駅も川とみどりをつなげる
多摩区の素晴らしさを伝えられる起点と考えられないか?
・多摩川改札口を出た広い通りスペースをせせらぎ館の広報活動としてもっと有効に
利用できないか?
■会場からの意見もありました
・木村さん(NPO法人多摩川エコミュージアム会員)
せせらぎ館に行くために皆さんが利用する登戸駅の改札口を出たところには、
幸い広い通路がある。せせらぎ館に関するイベントや情報発信する為には絶好の
スペ-スなのでJRとぜひ交渉しては。
→既に通りの壁面スペース多摩区掲示板をポスターの貼り付けに利用させて
もらっている。
しかし、通路を通られる乗降客が見過ごししまう位置の問題がある。
もっと目立つ位置などJR側・多摩区とも交渉していきたい(当NPO法人 升田副代表)
・長島さん(NPO法人多摩川エコミュ-ジアム監事)
日本の駅の出入り口名は東口、北口等と地元の人でないとどこか判らないのに
対して登戸駅は多摩川口、生田緑地口としっかりその土地名を呼称にしている駅では
初めてでないか?
又、多摩川はせせらぎ館だけでなく、下流に下ると大師干潟館という自然の風景が
一変するような場所がある。
多摩川は横だけでなく縦方向にも是非歩いてそれを認識してほしい。
■講演会講師の田中教授のコメントです
生田緑地、多摩川、せせらぎ館に関わる人からの話があった。皆さん、
それぞれ取り組みが違ってもこういう目的的な場をもってくれば関わりしろが
出てくるのではないかと思う。
考えてみると、多摩川、生田緑地は別のように思っているが、昔はひとつながりの
場だったと思う。
今は市街地が入り込み、自然豊かな緑地が押し込められているがもう少し広がりの
中で考えると多摩区のこのエリアは魅力的な場を作る2つの極:大事なポイントである。
もう少しつけ加えたいのは、人は生まれて入れ替わっても人はせいぜい長寿でも
100年、でもしかし、生田緑地や多摩川という環境の持っている時間は長い。
その中にはいつまでも変わらないものがある。
それは地域が持っている原風景につながっている。
自分も幸区に育ち、川遊びを思い出すことがあるが、多分記憶に定着するような
場所がある。
皆さまの活動はそれを想い起させる、復活させるような活動になるのではないかと思う。
■川崎コーディネーターの纏め
本日もこのテーマのパネルディスカッションがきっかけでつながりがでてきたと思う。
これからも多摩区らしい人と人のつながりで日常生活とかイベントの中で多摩川、
生田緑地を満悦できる生活ができるきっかけになってもらえれば良い。

    





閉会挨拶
松井 隆一 NPO法人 多摩川エコミュージアム副代表理事




★会場雰囲気
司会を務めた 田中さんです
会場を飾る花篭です
多くの方が受付けしていました
先着100名の方々に記念品を渡しました
「はぐるまハーブ園」のハーブ茶のサービスがありました