第17回多摩川流域セミナー

                2005-2-19(日)川崎市中小企業婦人会館 主催:多摩川流域懇談会

       人と自然を生かした川作り

                           〜多摩川水系河川整備計画フォローアップ

                   多摩川を愛する70名の集いで、話題提供〜フリーデスカッションの開始です

                          話題提供

◆「新たなチャレンジ!人と自然を活かした川づくり」の
 テーマの下に開催。

◆冒頭主催者を代表して、
 多摩川流域懇談会運営委員会委員長の長島保さんの   開会の挨拶。

「源流から河口」まで全流域の視点で川を見据えよう。そして、多摩川らしさを創りあげていこう」と力説。

◆話題提供@は

国土交通省京浜河川事務所調査課長の辰野剛志さんから

「多摩川水系河川整備計画 フォローアップレポート」。

計画がどう実施されたか、何が残されているかなど、

治水・河川管理・環境・景観・水質水量など多岐にわたる報告。たたき台と付記した分厚い報告書も配布。

話題提供〜分散会

◆午後からは参加者の希望に基づき、次の三つの分散会に分かれて論議を深めた。

@治水〜環境など

A多摩川の学び・遊び〜情報発信など

B支川・流域の視点〜市民参加など

◆話題提供Aは

淺川流域市民フォーラム事務局長の諏訪祥子さんと

同会の石田幸彦さんから

「これでいいのか、河川整備計画」とする問題提起の発言。多摩川支流淺川の現場から市民の目を通して、河道掘削や防護ラインなどをめぐって疑問点が出される。

                  フリーディスカッション

 ◆分散会の論議を踏まえて、「緩やかな合意に向けて」と銘打った全体ディスカッション。

 コーディネーターは多摩川流域ネットワークの倉持武彦さんと京浜河川事務所環境調整官の山口充弘さん。

自然環境へのさらなる配慮を!専門家の立会いの下、地元住民の要望を入れて、多摩川らしさを残したい。

歩くたびに多摩川の自然が失われている。ほんとに10年たったら、もっと自然らしさが回復できるのか。
 水辺を歩ける多摩川にしたい。

整備計画以前と以後の違いをもっと明確に。工事の手法など、どう変わったのか。

ほんとうにスーパー堤防は必要なのか。計画水量は戦後最大の水害を基準に決めているというが、具体的なイ メージが湧かない。また、景観の問題も派生している。

フォローアップとはいうものの、結果が見えてこない。淺川の例があるように、市民の側からは現場に出かけ ての検証しかない。現場を見据えた市民の政策提言が必要だ。意見が出せる仕組みが創れないものか。

源流から河口まで、多摩川を流域全体でとらえる視点を確立して、上下流の交流を推進するとともに、様々な施 策を打ち出すことが急務になっている。東京湾・多摩川流域総合計画などどうか。

行政と市民とのパートナーシップのあり方を見直したい。実際の仕事が最優先されて、大筋が決まってから市 民に返されてくる。市民参加のあり方が問われている。

多摩川に関係する様々な行政機関、つまり国交省、環境省、農水省などの国の機関、東京都の水道局とか下水 道局、川崎市の河川担当とか下水道局など、関連する官公庁の密接な連携が必要ではないのか。

  *多摩川全体のことが分かる情報センター、交流センターが早く欲しい。

住民側で、たとえば「流域新聞」などといった新聞をつくり、地域に発信していったらどうか。

歴史のある流域セミナーを、より良くしながら継続していきたい。

 熱気溢れる意見が続出!
市民の声を如何に吸い上げて多摩川らしさを創り上げていく”仕組みづくり”が  求められました・・・・有意義なセミナーでした、

                                                 リポーター:長島 


15回多摩川流域セミナー・・・源流の小菅村で開催

121112日の両日に、山梨県の小菅村、多摩川の源流に舞台を移し、120人余の参加者
が集まって開催された。

初日は小菅村役場で、「源流再生・上下流連携と流域パートナーシップ=()と川と海
  をつなぐ命のネットワーク」のテーマで、シンポジュームと意見交流会が行われた。

 ◆ 基調講演    「源流の現状と今後の課題        高橋裕東京大学名誉教授
 ◆ シンポジューム 「意見発表」   岩井国臣国土交通副大臣、河村文夫奥多摩町長、
   海野修司国土交通省京浜河川事務所長、中村文明多摩川源流研究所長、長島保多摩川流域
   ネットワーク代表らが、それぞれ有意義な意見発表を行わました。
 ◆ 意見交流会では、倉持武彦多摩川流域ネットワーク副代表と山口充雄国土交通省環境調整
   官の司会で、源流再生に向けた情報交換が活気付ました。



 
 ◎二日目は、マイクロバス
2台に分乗して、小菅村・丹波山村・奥多摩町の三町村にまたがる源
  流観察会が行われた。小菅村橋立での斜面畑作、小菅村林業廃棄物処理施設、丹波山村小袖の
  過疎と鹿食害、奥多摩町水根の鹿食害などを見学した。

丹波山村小袖で鹿の食害の実情を聞く
食い荒らされた山は裸地化が進行
小菅村で古老から斜面畑作の実態を聞く
蒟蒻栽培も安い外国産に押され、若者は村から出て行く

16回多摩川セミナーは12月20日(月)下流、川崎市武蔵小杉の川崎市中小婦人会館へバトンタッチ


                                                   リポーター:長島保