日時:2024年10月5日(土)
活動場所:せせらぎ池
人数:ボランティア6名、スタッフ7名

<今回の活動>
アレチウリ(61.2kg)、オオフサモ(0.2kg)、ホテイアオイ(11.9kg) 計83.3kg 防除

今回はあいにくの雨のため、参加者はいつものメンバーが中心。池と陸の2班に分かれて、少数精鋭で保全活動を実施しました。
また防除活動、及びにその後の情報交換会の後は二ヶ領せせらぎ館のスタッフである緒方さん主催の植物画教室が行われました。

■池防除班
台風10号後、2回目の防除作業。
アイオオアカウキクサの様子を確認しつつ、主にホテイアオイの防除を行いました。
池の下流方向に浮遊物が溜まりやすいエリアがあり、いずれの植物もそこに溜まっていました。
アイオオアカウキクサは台風で流された後、あまり増加していないようで、在来のアオアカウキクサの割合が高くなっていました。
直接の理由が台風とはいえ、良い傾向だと感じます。
一方、ホテイアオイは小さい株がまばらに生育していました。池の深みにはまらないように十分注意しながら、一帯に生えていたホテイアオイは概ね防除できたと思います。

また、浮遊性の植物の多いエリアはゴミも溜まっており、目に留まったゴミも合わせて除去しました。
河川ゴミの除去は、多摩川流域、更には海洋の生物多様性保全に繋がります。
保全活動と並行して、クリーンアップ活動が実施されていますが、今後も、クリーンアップでは手の届かない池のゴミ回収を継続したいと思います。

■アレチウリ班
10月はアレチウリの蔓が伸び、葉が大きく茂り、花や実をたくさんつけています。
長い蔓が他の草に絡んでいるため、根っこを手繰り寄せて引き抜くのに苦労しました。
トゲトゲの実が5~6個かたまってついており、実のトゲがゴム手袋を貫通し、皮膚を刺します。
これが地味に痛かったです。

10月5日現在で子葉~双葉のアレチウリを多く見つけました。
先月の台風の影響で、砂礫が混ぜ返され、土壌シードバンクにいたであろう種子が発芽したのでしょうか。
これから冬になることもあり、大きく成長はできませんが、小さな状態でも花を咲かせて実をつけます。
緑色のトゲトゲな実のなかには、1個の柔らかい種が入っていました。種はキュウリのような香りがします。
アレチウリは1株から5,000~20,000個ほどの種子ができるらしいので、種子が落ちる前に対策できて良かったです。

アレチウリの花には、イチモンジセセリ、ホシホウジャク、オオスズメバチ、ホソヒラタアブ、アリなどの昆虫が集まっていました。
スッキリとしたお花ですが、蜜や花粉が豊富なのかもしれません。

■植物画教室の感想
緒方さんより
・植物の部位をかなり細かく観察し、しっかりと描くこと
・細い部分(雄しべや雌しべの柄の部分など)もしっかりと2本線で描くこと
・できる限り原寸大で模写すること
等の植物画を描く上で大事なポイントをレクチャーしていただきながら、色々試行錯誤しつつ模写をしていきました。
参加者同士で情報交換をしつつ、参考資料や対象をよく観察して描いていき、最終的に満足する形で作品を制作することができました。
また緒方さんが持ってきてくださった植物画&昆虫画の資料集を読んでみると、今まで分からなかった部位(葉脈や脚部)の精密なイラストが掲載されており、「こんな風になっていたのか~」という感動を覚えました。

防除前
防除後

作業の様子

植物画教室の様子