
日時:2025年4月5日(土)
活動場所:せせらぎ池
人数:22名
新年度最初の保全活動を4月5日(土)に実施しました。
当日は天候に恵まれ、川岸の桜並木も満開の中で春の息吹を感じながらの活動となりました。
<今回の活動>
〇防除活動:アレチウリ(0.03kg)、オオフサモ(3.8kg)、オオカワヂシャ(1.26kg) 計5.09kg
〇タコノアシの観察
■オオフサモとオオカワヂシャについて
今回対象としたのは、オオフサモとオオカワヂシャの2種類の外来植物です。
オオフサモは観賞魚の水草などの用途から持ち込まれましたが、野外に逸出してしまった個体は旺盛な繁殖力によって増殖します。
今回の活動でも、本流沿いに大きな塊となっているオオフサモを複数見つけたため、取り残しのない様に丁寧な防除作業を行いました。
オオカワヂシャも外来植物の一種であり、在来のカワヂシャの生息域を脅かすことや、これらとの雑種ができてしまうことによる遺伝的攪乱が問題になっています。姿かたちはカワヂシャとよく似ていますが、この時期に咲く淡紫色の花を手掛かりに、一つ一つ手作業で防除していきました。
一方で昨年度に池の水面を覆いつくしていたアイオオアカウキクサは、増殖期に入る前の継続的な防除作業の成果か、現時点ではほとんど見られませんでした。一度外来種が侵入してしまうと完全に防除することは難しいですが、適切な時期に対応を継続して実施することの重要性を実感しました。
(しましょー)
■タコノアシとアレチウリについて
今回は防除をしながら、昨年秋に植生調査をしたタコノアシの観察も行いました。
タコノアシは環境省のレッドリストで準絶滅危惧種(NT)になっている植物であり、また湿地に生育するので、せせらぎ池の環境を知る上での指標となるのではと考えています。
タコノアシは多年草とのことですが、今回の観察では昨年の地上部はほとんどが枯れているように見えました。私にとってはタコノアシの観察は初めてのことで、このまま枯れるのか、新芽を出すのか気になるところです。
一方でその周りの地面から、おそらく落ちた種からでしょう、想像以上にたくさんの芽が出ていました。茎はまだあまり伸びておらず、鋸歯(縁がトゲトゲしている)のある葉を十枚ほどつけている様子が観察できました。
これからの生長の様子も引き続き観察していきたいと思います。
また特定外来生物のアレチウリも、数は少ないものの芽を出し始めていました。夏になると一つの株で広範囲に広がってしまうため、他の植物の生育場所を奪ってしまう前に、見つけたものは抜き取っていきました。
(わけー)



作業の様子






■全国都市緑化かわさきフェアへの出展について
4月5日から4月11日まで、多摩川エコミュージアムのブースでせせらぎ池の保全活動のPRを行いました。
ちょうど桜が見頃で週末の会場は沢山の人達で賑わい、7日間を通して185人の方がブースを訪れてくれました。
土日は「ビオトープをつくろう!」というボードゲームのワークショップを開催しました。
「ビオトープをつくろう!」は、いろいろな要素が複雑に絡み合うビオトープの仕組みを楽しみながら学べる独創的なアイデアのボードゲームです。まだ市販化されていないゲームを制作者から特別にお借りして、ブースを訪れた人に楽しんでいただきました。
また虫に詳しいボランティアリーダーの発案で、ブース付近でハンミョウという昆虫の幼虫を巣穴からつり上げる「ハンミョウ釣り」を行ったところ、子供から大人まで興味を持つ人が多く、大好評でした。






■せせらぎ池の生きもの
生きものギャラリーにて、せせらぎ池周辺で撮影した生きものの写真を随時更新中です!
■5月3日(土)の活動について
5月は保全活動のあとに侵略的植物クッキングを開催します!
みなさん遊びにいらしてください。
詳細はTOPページをご覧ください!
